古代ギリシア人の宗教観〜多神教とギリシア神話〜

古代ギリシア人の宗教観〜多神教とギリシア神話〜

古代ギリシア人の宗教観
〜多神教とギリシア神話〜

現代ギリシャ人の多くが信仰しているのはキリスト教の一派であるギリシア正教です。しかし古代ギリシア時代にはまだキリスト教は生まれてもいませんでした。では古代ギリシア人はどのような宗教を信仰していたのでしょうか。

 

この記事の内容

 

 

ギリシア人が信仰していた多神教とは

ギリシア神話の神々

<ギリシアの神々:pixabayより>

 

古代ギリシア人が信仰していたのはギリシア神話に登場する様々な神。つまり多神教でした。その神々が愛憎劇を繰り広げる物語ギリシア神話はギリシャだけでなく世界中でよく知られています
ギリシア神話について記述されたホメロス叙事詩『イーリアス』『オデュッセイア』は、古代ギリシア人にとってキリスト教における聖書のようなもの。その後のギリシア文学の軸となっていったのでした。

 

オリュンポス十二神とは

数多存在するギリシアの神々のうち、主に信仰の対象とされていたのは、オリュンポス山の山頂に住まうと伝えられる12柱の神々です。主神ゼウスを始めとして、男女6柱ずつの神で構成されています。これらの神々はローマ神話の神々と同一視されました。
以下の表は12柱の神々の対応表です。12柱目にはヘスティアを入れる場合もあればディオニソスを入れる場合もあります。また冥界の神と女神であるハデスとペルセポネは、十二神と同等の存在とされていますが、“冥界”という属性の異質性から普通は十二神のうちに含めません。

十二神の一覧表
神名

ローマ神話での神名(英語読み)

説明

1.ゼウス ユピテル(ジュピター) 天上の最高神
2.ヘラ ユノ(ジュノー) 結婚、母性、貞節の女神(ゼウスの正妻)
3.アテナ ミネルバ(ミナーバ) 知恵・芸術・戦略の女神
4.アポロン アポロ 太陽神
5.アフロディテ ウェヌス(ヴィーナス) 愛と美と性の女神
6.アレス マルス(マーズ) 戦を司る神
7.アルテミス ディアナ(ダイアナ) 狩猟・貞淑の女神
8.デメテル ケレス(シアリーズ) 大地・豊穣の女神
9.ヘファイストス ウルカヌス(バルカン) 炎と鍛冶の神
10.ヘルメス メルクリウス(マーキュリー) 神々の伝令
11.ポセイドン ネプトゥヌス(ネプチューン) 海と地震の神
12.ディオニソス バックス(バッカス) ブドウ酒と演劇の神
12.ヘスティア ウェスタ(ヴェスタ) 炉の女神
∞ハデス プルート 冥界の神
∞ペルセポネ プロセルピナ 冥界の女神(ハデスの妻)

 

 

ギリシア神と他の国の神の違い

色々な国の神々を見ると、体の一部が獣になってたり、獣そのものだったり、鬼だったり、付喪神だったり、わりと“異形”の姿をしていることが多いですよね。これは神を人知のおよばない異世界の存在と位置づけている人々の心象の現われといわれています。

 

それに対し、ギリシア神話の神々は皆一様に人の姿をしています。これはギリシア神話では神の住む世界と人の住む世界の境界線が曖昧なものとされているからです。人の姿形をしているだけでなく、人との間に子供をもうけたり、人間世界のいざこざに干渉したりなど、人との距離が非常に近いのがギリシア神の最大の特徴といえます。

 

◆神の能力とは
とはいえやはり神は神なので、不老不死であったり 動物に化けたり、自然を操ったりなど、超常的な力も持ち合わせています。そして神は「完璧な美」を体現した存在されたので、ギリシア人が作成した神々を模した彫刻作品は、肉体美が表現されています。(裸体が多いのはそのためです。)

 

 

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