古代ギリシアにトイレはなかった?〜疫病蔓延の主因か〜

古代ギリシアにトイレはなかった?〜疫病蔓延の主因か〜

古代ギリシアにトイレはなかった?
〜疫病蔓延の主因か〜

前8世紀以降の古代ギリシア社会において、自宅にトイレを備えていたのは一部の裕福な人々だけで、一般の人々は大も小も野外の人里離れた場所でしていました。公共設備としても設置されていなかったのです。

 

トイレットペーパーの代わりに石や粘土の欠片、木の葉、干し草など自然物を利用し、拭く時は左手を使うので、左手は不浄のものとして、食事の時はは常に右手を使っていました。(ヨーロッパでは近世まで手食が主流でした)

 

 

下水道がなかった?

古代ローマでは、前6世紀頃クロアカ・マキシマという高度な下水システムが発達し、排水をすぐ近くのテヴェレ川に運んでいました。その排水溝は現在でも見ることができます。

 

一方ギリシアでは、最有力ポリスのアテナイですら、そのような下水施設の遺構は見つかっておらず、当時の記録にもそのような記述は見られません。ギリシアの町は非常に不衛生で、チフス、ペスト、天然痘(てんねんとう)などの病気の温床となっていたと思われます。

 

古代ギリシア衰退の要因の1つに、この衛生意識の欠如が挙げられることすらあります。ギリシア世界で栄華を極めたアテナイですが、前5世紀末期、戦争真っただ中に疫病が大流行し、全人口の三分の一が死亡するという大惨事に遇っています。(古代ギリシアが衰退・滅亡した理由も参照)

 

クレタ文明では下水システムが完備?

なお前30世紀〜前15世紀頃にクレタ文明が栄えたクレタ島では、水洗便所が発明されていたことがわかっています。遺構から下水道に繋がった木製便座が出土しているのです。
クレタ文明は線文字Aという独自の文字を発明するなど、非常に高度な文明でしたが、前1200年のカタストロフで突如滅亡しています。

 

 

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